6. 変更履歴

バージョン

変更内容

TNS Ver. 1.1

TNS Ver. 1.2

の変更箇所

〇解決された主な問題点・バグ

・断層すべり継続時間を設定した際の処理を修正しました。

対象プログラム:tns-solver, tns-solver_gpu

TNS Version 1.1では、断層すべり継続時間計算を設定した際、津波が到達しないメッシュで最大水位が更新される問題がありました。 津波が到達していないメッシュでは最大水位を更新しないように修正しました。

〇主な仕様変更

・流速・抗力を計算する機能を追加しました。

対象プログラム:ConfMaker, tns-solver, tns-solver_gpu

津波伝播遡上計算における全水深と線流量から流速・抗力を計算し、出力する機能を追加しました。以下の3種類のデータを出力することができます。

流速・抗力の時系列データ

流速・抗力分布のスナップショット

流速・抗力の最大値分布

流速は線流量を全水深で割った値です。水位定義点の周辺に位置する4つの線流量定義点で計算された流速の平均値を出力します。

抗力は単位幅あたりの抗力値です。流速の絶対値に流速と全水深を乗じて1/2をとることで出力値を求めます。 TNSが出力する抗力値に対して流体の密度、抗力係数、メッシュ間隔を乗じることでモリソン式の抗力項が得られます。

TNS Ver. 1.0

TNS Ver. 1.1

の変更箇所

〇解決された主な問題点・バグ

・水理フィルタ計算の領域境界における問題を修正しました。

対象プログラム:IWHMaker

TNS Version 1.0では、IWHMakerによる水理フィルタ計算を行った際、ネスティング接続した2つの領域の境界において水位に差が生じる問題がありました。 この問題は水理フィルタ計算における積分範囲を格子領域内部に限定していたために、ネスティング接続の親領域と子領域で積分範囲が異なってしまうことが原因で生じていました。 子領域の計算において格子領域の外側では親領域の地殻変動量を使用するように修正しました。

〇主な仕様変更

・線流量を制限する機能を追加しました。

対象プログラム:ConfMaker, tns-solver, tns-solver_gpu

流速上限値とフルード数上限値を設定することにより、津波伝播遡上計算における線流量の上限値を制限する機能を追加しました。 陸域などで水深が浅くなる際に、線流量が大きな値となるのを抑えることが可能です。 流速上限値とフルード数上限値は計算設定XMLファイルから設定可能であり、いずれか一方または両方の値を設定できます。 両方を設定した場合は、より小さい方の制限値によって線流量の値が抑えられます。

・鉛直地殻変動量分布と初期津波高分布の補間機能を追加しました。

対象プログラム:tns-solver, tns-solver_gpu

津波伝播遡上計算における初期値計算の際、鉛直地殻変動量分布と初期津波高分布をネスティング接続の親領域の分布からの線形補間によって計算する機能を追加しました。 この機能により、最大格子領域の鉛直地殻変動量分布と初期津波高分布のみが与えられている場合であっても津波伝播遡上計算が実行できます。